ski経営サポートオフィスの社労士コラム

どうして自分の会社には良い人が来てくれないんだろう

2013.06.09

経営者の悩み

先日ある社長からこんな話がでました。

「求人に応募してきてくれた人を面接し採用して、一生懸命指導して研修しても人が育たないんです。」

経営者からは良く聞く話ですし、このような悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。

一般的に優秀な人は、大手の企業を希望する人が多いですし、中小企業には中々優秀な人が来てくれません。

「それでも何人か面接してやっと採用したのに、すぐに辞めてしまう。」

「一生懸命教えているのに成果が出ない。」

多くの経営者の方が抱えている悩みです。

良い方法はないものでしょうか?

仕事をする上での能力

経営者の話をよく聞くと従業員に時間をかけて指導し、教育していることがその人に合っていないのではと思うことがあります。

仕事する上での能力を大きく分けると、

①才能

②技能

③知識

の3つとなります。

ここで言う①の「才能」とは、何もウサインボルトの様に速く走れるというような突出した能力のことではありません。その人の考え方や行動や感情の習慣的なパターンのことです。

ですから、誰でも何かしらの才能を持っているということになります。

人間の脳は、産まれてから脳細胞と脳細胞をつなぐシナプスをどんどん増やしていきます。その脳細胞のつながりがピークになるのが3歳だそうです。

そのままでは情報の行き来が多すぎるために、15歳ぐらいまでかけて脳細胞のつながりを整理していくのだそうです。

交通量の多い道路のように、よく情報が行き来するつながりはどんどん広がり、4車線や6車線道路に、反対に情報が行き来しないところは、交通量がほとんどない道路のように、荒れ果て草が生えて道か何か分からなくなり、やがて道もなくなってしまいます。

このようにして、6車線のように太くなった脳細胞のつながりと、道が無くなってしまった脳細胞のつながりの違いによってその人の得意や不得意が決まっていきます。

その太くなった脳細胞のつながりがその人の才能です。

②の「技能」は仕事の技術的な部分のことです。エクセルを使えるとか看護師が注射をできるとかは技能です。

③の「知識」は知っていることです。勉強をして知っていることと実践と経験で知っていることに分かけられます。

 

この内②の技能と③の知識は教えることはできますが、①の才能は教えることができません。

ある仕事に関して、考え方や行動や感情の習慣的なパターンがない人(才能のない人)にそのことをいくら教えても成果は出ないのです。

「こちらは色々指導しているのに、全然成果が出ない。あいつはやる気がない。」

というような考えに陥りがちですが、そもそも初めからその仕事の才能がなかったのです。

その人の性格を変えようとしているようなもので、やるだけ無駄な努力だと言えます。

それよりもその人の才能は何かを見極めてその才能に合った仕事で能力を伸ばすようにした方が遥かに効率的です。

仕事に必要な才能をもっている人を採用することがもっとも大切なことです。

才能かそれとも技能や知識かは、それが教えられるものかどうかを考えてみれば判断できると思います。

才能を見分けるには?

 

では、どうすればこの才能を見分けれれるでしょうか?

 

これはもうその人と何度も何度も話をする他ありません。

「採用の時に面接を何回しましたか?」

と聞くとほとんどの方が

「1回です。」

と答えます。

1回の面接で、その人に才能があるのかないのかが分かるはずがありません。

 

採用の際の手間を惜しんだことで、無駄な研修に時間とお金をかけて、

結局ものにならなかったとしたら会社の損失はかなりのものです。

 

採用面接は、1回だけでなく数回行うようにして下さい。

 

次回は、才能のある人を見つけるためにどうするか?

というテーマでお送りします。

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