ski経営サポートオフィスの社労士コラム

人事評価制度②

2012.08.18

人事評価制度の運用

人事評価制度は、何を評価するのかという項目と、どうなれば求められている評価を受けられるかという基準と、こういう結果になったと本人にフィードバックする仕組みが重要になります。

  1. 上司は、会社の目標や部門目標を明確にした上で、部下に対して今期の役割や重点的に取り組んで欲しいテーマなの要望を伝え、評価シートを渡す。
  2. 部下は上記1.(上司から示された役割や要望)を踏まえた上で、評価シートの役割明細と自己目標の欄を記入し、上司に提出する。
  3. 上司は、提出された評価シートをもとに、目標面接を行い、部下との話し合いの上、今期の「役割」「自己目標」を確定する。
  4. この時、部下の提出した評価シートの内容が、上司の意図したものと異なっていた場合は、目標面接でよく話し合って妥当なものに修正する。「役割」は上司の要望が優先す るようにし、「自己目標」は本人の自主性を重んじて設定する。
  5. 評価期間中、必要に応じて支援・アドバイスのための中間面接を行う。
  6. 評価期間終了時に、本人評価および1次評価をそれぞれが行う。
  7. 本人評価および1次評価の結果をもとに、フィードバック面接を行う。

評価者訓練

管理職等の評価を行う者に対して、人事評価の目的と重要性、評価の方法、統一した基準の認識、評価のエラーと防止策、日頃の記録と指導方法、フィードバックの仕方などを教育しておかなければなりません。

この評価者訓練をおろそかにすると、上司が違えば同じ仕事をしても評価が違うといった不公平を生み、人事評価制度が上手く機能しなくなります。

人事評価のエラー

ハロー

効果

1つの特徴が際立って良い時には、他の項目も高く評価してしまうこと。

寛大化

効果

評価される者への配慮で甘い評価をしてしまうこと。

厳格化

傾向

他人には厳しい、または管理職としての役割から、必要以上に厳しい評価をしてしまうこと。

中心化

傾向

当たり障りのない評価を行うことで中心値に集まり、高い評価、低い評価を敬遠すること。
親近効果 趣味や価値観などが同じ者の評価を甘くしてしまい、そうでない者を低く評価すること。

近似点

効果

評価対象期間はなく、最近のことだけを評価すること。
帰属要因 優れた成果を上げても、本人の努力以外の景気動向や上司の支援など外部要因が大きかったとして過小評価すること。

先入観

効果

先入観を持って評価しがちな傾向で、女性は男性より劣るなど決めつけて評価すること。
対比誤差 上司が自分と比べて部下を評価すること
第一印象効果 ハロー効果に似たエラーで、不正確な第一印象に引きずられて評価してしまうこと。
  • 評価の結果は必ず本人にフィードバックさせます。教育制度と評価制度を連動することで評価のたびに何が不足しているのか、何ができないのかを本人に自覚させその部分へ教育を行って行くようにします。
  • 期待するレベルと評価結果により、知識・技術などで不足する部分が明らかになり、教育ニーズも明確になります。
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