ski経営サポートオフィスの社労士コラム
従業員のストレスチェック義務化を含む 改正労働安全衛生法
2014.09.06
改正の項目
改正法には以下の7つ改正事項が盛り込まれていす。
① 化学物質管理の在り方見直し(リスクアセメント義務付け等)
・・・平成28年6月までに施行予定
② ストレチェック制度の創設(ストレスチェック及び面接指導の義務付け等)
・・・平成27年12月までに施行予定
③ 受動喫煙防止のため事業者及び事業場の実情に応じた適切な措置の努力義務化
・・・平成27年6月までに施行予定
④ 重大な労働災害を繰り返す企業に対し大臣が計画作成指示、勧告、公表を行う制度の創設
・・・平成27年6月までに施行予定
⑤ 外国に立地する機関も検査・検定機関として登録ができような仕組みを整備
・・・平成27年6月までに施行予定
⑥ 規模の大きい工場等で建設物、機械等の設置を行う場合の事前届出を廃止
・・・平成26年12月までに施行予定
⑦ 電気ファン付き呼吸用保護具を譲渡制限・形式検定の対象に追加
・・・平成26年12月までに施行予定
ストレスチェックの義務化
- ストレチェックの実施が義務とされるは、従業員数50人以上の事業場とされており、これは産業医の選任義務が課さている事場と同じ対象範囲です。
- 従業員50人以上は事業場単位で判断しますので、企業全体で50人以上でも、事業場ごとに見て50人以上でなければ対象となりません。
- ストレスチェクを行う対象者は一般の定期健康診断の対象者と同じです。
- 具体的には、期間の定めのない契約により使用される者(期間の定めのある契約により使用される者の場合は、1年以上使用されることが予定されている者、及び更新により1年以上使用されている者)で、1週間の労働時間数が事業場において同種の業務を行う通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上であれば対象労働者となります。
- なお、派遣労働者については、一般定期健康診断と同じく派遣元事業主がストレチェックを実施することになります。
- 健康診断とは異なり、労働者にはストレチェックを受ける義務が規定されていません。
- 対象となる事業場は、年1回従業員に対してストレスチェックを行わなければなりません。 そして、企業はストレスチェックの結果を従業員に通知したうえで、 従業員が希望した場合には産業医等の医師による面接指導を実施します
- ストレスチェックを実施した産業医等は、ストレチェックの結果について、労働者の同意なく事業者に提供してはならないこととされています。
- 改正法は、働く人たちの高すぎるストレス状態を緩和し、 健康で生き生きと働けるためのストレスチェック義務化制度としていますが 、個人情報の保護や不利益取り扱いについて、会社側の十分な配慮、管理する必要がありそうです。