ski経営サポートオフィスの社労士コラム
インフルエンザの対応策は?
2013.10.20
新型インフルエンザは全世界で感染が拡大しており、感染した場合の致死率は0.4%で、特に糖尿や喘息の持病がある場合や妊婦については重くなりやすいと言われています。
企業にとっても自主的な対策が求められることになります。
以下に基本的な対策を上げておきます。
感染予防対策
- 38度以上の発熱、咳、全身倦怠感等のインフルエンザ症状があれば出社しない。
- 不要不急の外出や集会を自粛するとともに、不特定多数の集まる場所には近寄らないようにする。
- 症状のある人には極力近づかない。接触した場合は、手洗い、洗顔などを行う。
- 手で顔を触らない。
- 職場への入場制限、出勤時の従業員の体温測定など事前に定めた感染防止策を実行する。
- 毎日、職場の清掃・消毒を行う。特に多くの人が接する場所は、清掃・消毒の頻度を上げる。
- 欠勤した従業員本人や家族の健康状態の確認や欠勤理由の把握を行う。本人や家族が感染した疑いがある場合は、連絡するよう指導する。
- 発症の疑いのある者を会議室等に移動させ、他者との接触を防ぐ。
- 事業者は、インフルエンザ相談窓口に連絡し、発症した日付と現在の症状を伝え、今後の治療方針について指示を受ける。
- 同居する家族が発症した場合、相談窓口に連絡して指示を受ける。
実務的な対応
- 事業所から病院への通院時間、診療・治療を受けている時間は労働時間ではなく、賃金の支払いは必要ありません。ただし、業務に起因して感染したと認定された場合は、労働時間として取り扱うこととなります。
- 感染した者およびその患者の濃厚接触者(同居の家族等)は法律で就労禁止にはされていません。
- 就業規則で就労の禁止を定めておけば、就労を禁止できます。その場合は賃金請求権がなくなり、休業手当の請求もできなくなります。
- 就業規則に定めていない場合は、就労の禁止の制限はなく、自宅待機させると使用者都合の休業となり、休業手当の支払いが必要です。
- 使用者都合の休業の場合は、年次有給休暇の算定基礎になる「全労働日」に含めないことになります。