ski経営サポートオフィスの社労士コラム
出来高払い制で売り上げ0の場合,賃金も0にできるか?
2012.01.06
完全出来高払い制の労働契約
賃金が出来高払いや請負制によって支払われている場合のメリットは、成果が上がれば賃金が多くもらえるということにあります。しかし成果が上がらなければ、賃金が大幅に減ることになります。
労働基準法第27条では、「出来高払制その他請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じて一定額の賃金の保障をしなければならない。」と規定しています。又保障給は、1時間にいくらと定めた時間給であることが原則とされています。
ですから、売上が0でも、それがそのまま賃金0にはできないことになります。
ただし、労働者の都合による欠勤などの場合の保障を求めるものではありません。
保障給の額
保障給の基準として
- 労働時間に応じて
- 一定額の賃金の保障
となっていますが、労働基準法では、保障給の額については定めていません。
行政通達では
「常に通常の実収賃金を余りへだたらない程度の収入が保障されるように保障給の額を定める」
とされています。
労働基準法は、労働者の最低限の生活の保障をすることにありますので、だいたいの目安は、
休業手当と同じ平均賃金の60%程度の保障が妥当だとされています。
- 就業規則の中に、賃金の決定、計算および支払の方法、賃金の締切、および支払の時期ならびに昇給に関することを定めなければいけませんので、保障給についても、賃金に関する事項として定めておく必要があります。
- パートタイマーにおいても同じ取扱いとなります。