ski経営サポートオフィスの社労士コラム
残業代を減らす①
残業は事前許可制にする
残業といってもタイムカードの打刻時刻だけでは、本当にその時間残業していたのかどうかわかりません。電車や飲み会までの時間調整かも知れませんし、同僚や先輩などへの付き合い残業かも知れません。
このような勝手な残業をさせないためにも、残業は直属上司の許可を必要とし、上司の許可のないものは認めないようにします。この場合、業務の内容とそれにかかった時間を報告させ、労働時間の管理を厳格にする必要があります。
ただし、あきらかに所定時間内に終わらないような量の業務を命じておいて、残業を認めないというのは、残業を命じたのと同じ扱いを受けることになります。
所定の時間を過ぎても居残っている社員には、残業を認めないのであれば、帰宅の命令を出してください。居残りを黙認すれば残業が必要なことを認めたことになりますので、注意が必要です。
又毎回毎回許可をするのは煩雑すぎるというのであれば、次回のコラムで紹介する、固定残業代の賃金制度と併用して、固定残業代に見合う残業時間を超えて残業をする場合は許可を必要とし、上司の許可がない場合は残業を一切認めないようにするという方法もあります。
このような制度を就業規則に明記し、従業員に十分説明することが肝心です。
細切れリフレッシュ休憩時間を設ける
昔から大工さんは、10時と3時の1日2回、お昼の休憩とは別の時間に15分ずつ休憩をします。これを会社の制度に採用します。
労働基準法では、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を労働時間中に与えなければなりません。
通常は昼食に1時間だけの休憩という会社がほとんどですが、午前と午後に15分ずつ、もしくは午前に1回午後に2回10分ずつ合計30分の休憩をはさむことで、30分退社時間を延ばすことができます。その休憩をリフレッシュタイムとし、たばこやトイレなどはこの間に済ませてもらうようにします。
これで、1日30分、1カ月22日として、11時間残業代を削ることができます。
またリフレッシュ休憩を取ることで仕事の効率も上がるため有効な手段だと言えます。昔の人の知恵は偉大ですね。