ski経営サポートオフィスの社労士コラム

【07:人件費を削減したい】記事一覧

希望退職者の募集は

2012.07.07

希望退職

希望退職とは、一定の条件を付与して退職を希望する従業員を募集する制度です。

一定の条件は、退職金を上積みする早期退職制度の場合がほとんどのようです。

又、整理解雇をする場合でも、希望退職の募集を行わず、いきなり指名して解雇を行った場合、解雇の回避努力義務を怠ったとみなされる場合があります。

希望退職は解雇と違い、社員の事由意思によるものですから、労働契約の解除となります。そのため希望退職そのものには法的な制限がありません。会社が経営危機になくても行うことができます。

 

希望退職のポイント

希望退職を募集する場合にポイントとなる事は以下の4つです。

  1. 募集期間を決める
  2. 人数を決める
  3. 応募の条件を決める
  4. 会社が認めた者だけが退職できるようにする
  • 人数は割増の退職金など資金繰りとも関係してきますので、計画をしっかり立てることが重要です。人数を超えた場合や逆に少なかった場合どうするかもあらかじめ計画に入れておきましょう。
  • 応募の条件ですが、年齢や業務の内容で決めるのはOKですが、女性だけとか男性だけとかいうように性別で区別はできません。又組合員か非組合員という条件も法的に問題があります。
  • 退職の最終判断は会社が下せるようにしておきます。できる社員から辞めていかれては、今後の会社の運営に大きくマイナスだからです。ただ、一度辞めることを決意した人をつなぎ留め、以前のように働いてもらうことは相当困難ですから、今後の条件等含めよく話し合うことが必要です。

助成金を活用するには

2012.06.28

中小企業緊急雇用安定助成金を利用し、一時帰休することで、コスト削減効果が見込めます。

中小企業緊急雇用安定助成金

景気の変動、産業構造の変化などの経済上の理由により事業活動を縮小を余儀なくされ、一時休業、教育訓練、または出向により、労働者の雇用の維持を図る場合、休業中賃金の一部を助成するもの。

  • 売上高・生産量等の最近3カ月の平均が直前3カ月または、前年同期に比べ、5%以上減少していること

(中小企業で直近の前期決算の経常損益が赤字であれば5%未満の減少でも可)

  • 円高の影響により売上高・生産量等の回復が遅れている事業主で、売上または生産量が最近3カ月の平均が3年前同期に比べ、15%以上減少し、直近の決算等の計上損益が赤字の事業主であること。

(大企業については、別措置あり。)

  • 助成金額

休業・教育訓練 厚生労働大臣が定める方法により算定した額(中小企業) 1人1日×4/5

解雇等を行わない場合、中小企業は、1人1日 × 9/10

教育訓練は上記に加えて訓練費として1人1日あたり事業所外訓練6000円事業所内3000円

  • 助成金受給期間は、雇用調整の初日から起算して1年間

景気悪化により事業活動を縮小し、従業員を休業させる企業向けの助成金です。教育訓練を受けさせる場合、さらに1人1日6000円(事業所外)の上乗せ!

休みを利用して社員教育

休業 1人あたり1日 最大 7,890円

+外部委託の 教育訓練 1人あたり1日 +6,000円

=合計13,890

一時帰休してもらうには

2012.06.27

一時帰休

景気の悪化等により就業日に会社全体を休業にしたり、ローテーションで従業員を休業させることを一時帰休といいます。

製造業を中心に利用されている制度ですが、これを実施するためには、従業員に休業手当を支払う必要があります。

「会社の責に帰すべき事情による休業を行う場合は、労働基準法第26条の定めに基づき、平均賃金の60%以上の手当(休業手当)を支払うことが必要」とされているためです。

休業手当の計算

休業手当=平均賃金×100分の60×休業日数

例  平均賃金 9,000円×100分の60×休業日数10日=54,000円

平均賃金の計算

平均賃金の60%とは以下のように計算式します。

  1. 原則
  2. その理由が発生した日の前日からさかのぼって3か月間

    (給与締切日がある場合は直前の締切日から)の

    賃金の総額÷その期間の総日数(暦の日数)×100分の60


  3. 賃金が日給、時給、出来高払、その他請負で計算される場合

① 3か月間の賃金総額÷その期間の総労働日数

② 3か月間の賃金総額÷その期間の総日数

①か②のどちらか高い方×100分の60

  • 銭未満の端数は切り捨て

例 平均賃金が7,500円34銭5厘の場合

5厘を切り捨てて 7,500円34銭 となります。

  • 平均賃金を使った計算結果は円未満を四捨五入

例 7,500円34銭×20日=150,006.8円

円未満を四捨五入して 150,007円となります。

 

休業手当に関して、助成金を申請することにより、事業主の負担を軽減することができます。

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